kenmeinakurashiのブログ

介護、老後を賢明に生きる公共、企業の制度利用法。

自宅での一番楽しかった思い出は何?

午後に家族3人でホームに母を尋ねた。

ミーティングルームは、我が家含めて3組の家族が面会に来ていて、初めて見るちょっとした賑わいだった。

母は、同居していた自宅の一番のいい思い出は何かと、孫であるうちの子供に聞いた。考えてみると、自分は同居していた家を新築に建て直してからこっち、楽しい思い出しかなく、最後の最後でこんなことになってしまった(障害を負うたこと)けれど、考えると楽しかったシーンしか浮かばないと言うのである。

うちの子供は、とっさに○○とは言えず、しいて言うなら毎日楽しく暮らせているかなと、本音なのか嘘なのか、当たり障りのない返答をした。

言われてみると、自分のその家での一番楽しい思い出は何だろうかと考えさせられた。自分たちのため、母のため、一族のためにと大きな借金を背負って、人が集まれる家を新築したが、母が障害を負うやいなや、ファミリーはその介護を支援するとは言わず、自分たちの出来る範囲で手伝うと、自分たちは何かを犠牲にしてまでも介護は助けないと言い放ち、大きな溝ができてしまった。いまそのことを残念に思う自分にとって、家での思い出と言われても、ファミリーの思い出はすべて、虚構だったのではないかと思われた。

しかし、そのことを母に伝えるのは忍びなく、何も答えずに今日は帰ってきた。