kenmeinakurashiのブログ

介護、老後を賢明に生きる公共、企業の制度利用法。

日に日に弱る母に。

母は日に日に弱っているように思えて悲しくなる。部屋へ行き、お母さんと大きな声を掛けると目を見開き、ああ、と私を認知して笑顔を見せてくれる。口が何かを言おうと動くこともある。それぐらい意識はまだ正常に働いている。しかし、それ以上の時間は続かない。すぐに目を閉じて傾眠状態に入る。なかなか声も出なくなっている。

ホームとのカンファレンスでは、そのうち咳もつけなくなる。それくらい体の機能が低下してしまうということらしい。母の呼吸に合わせ、母の手を片手で握ってもう片手でさする。子供が乳児だったこと、寝付かせるためには、子供を軽く抱きしめて、子供に伝わるように、子供と同じ間合いで呼吸をしてやると子供は安心してすぐ寝付く。と、教わり実践していた。効果は抜群だった。同じ要領で、母の少し早い呼吸の間合いに合わせて手をさすってみたのだが、母が落ち着くことはなかった。

妻は、母に流動食を食べさせることに一喜一憂し、いっぱい食べてくれたと言って喜び、少しも食べさせられなかったとしょげる。食べる量が減ることは、間違いなく死期を早めてしまう。少しでも食べさせて栄養を確保して、体の力を回復させたいと願うが老衰という人間の寿命の衰えというスピードには、なかなか抗いにくい。

少しでも母の体力を回復させて、もう一度、声を出させてあげるようにしてあげたい。