kenmeinakurashiのブログ

介護、老後を賢明に生きる公共、企業の制度利用法。

車椅子選びの難しさ

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車椅子選びは重要(使用していた ミキの車椅子・イメージ)

脳内出血で左半身麻痺になり、自分では歩くことができなくなった母に車椅子は必需品になった。右半身が動くこととリハビリして少しでも体の機能が回復するようにと、介助式でなく自走式の車椅子が病院であてがわれた。

ここで、自走式を選ぶか、割り切って介助式を選ぶかは大きな分かれ道で、重要な選択だと思った。母の87歳という年齢を考えれば、いっそ介助式を選ぶという手もあったが、少なくとも回復の芽があると思えるうちはと自分の手と足で動かせる自走式を選ぶほうが得策だ。病院内では、母の年齢と力加減を見て、療法士さんが選んでくれた自走式のものを使用していて、母自身に不満も、不信もなかった。

退院後は施設でなく、我が家に連れ帰ることにしていて、療法士さん、相談員の人が帯同して家の下見会があった。家の中で果たして車椅子が不自由なく使えるかどうか、母自身が暮らすうえで、できるだけ機能的に立ち回れる家になっているか、不十分ならどうリフォームするか、補助具を設置するかといったことを決めていくための下見会だった。

我が家は母と同居することを前提に家を建てた際、母のことを考慮してバリアフリーはもとより、トイレを広くとって、廊下も通常より広い幅で設定していた。しかしさすがに車椅子使用をすることまでは想定していなかった。

スタッフの人たちからは、廊下が広くとってあるので、車椅子は十分に使えるし、お母さんが日々使う、部屋からトイレ、洗面所、ダイニング、リビング、玄関の導線はほぼ全て現状で通れるサイズが確保されている。ただし、トイレだけが、車椅子のまま入るには、扉を取る必要があって、そこだけ手直しが必要であると言われた。

結局、扉を取ってロールカーテンを設置するリフォーム工事をすることになった。

家用に選ばれた車椅子は、自走式で6輪仕様、前幅55cmで狭く取られたタイプで奥行きも短いサイズ、徹底的に小回りが利くものが選ばれた。いま、自分たち自身で購入しようと考えて、改めて車椅子を探し始めてみると、療法士さんたちが、いかに我が家の構造やサイズを理解したうえで、母の病状、体力を考えた上で、ベストチョイスをしていてくれたかが痛いほど分かって感謝するばかりである。

それだけに、実際に買おうとすると高額な価格のもので、すっと手が出る価格帯の車椅子ではないが、時間をかけてインターネット検索を続け、ドンズバに適う車椅子を調達しようと考えている。

しかし、幅が数cm違うだけでも、家の中の使い勝手が変わってしまうくらい、その車椅子の機能、サイズなど慎重に選ぶべきポイントがたくさんあった。