母の介護生活、新しいステージに
母の自宅介護が始まって1年3ヶ月、特別養護老人ホームに入所することになった。
要介護5で始まった介護も1年経過した時点で、認定は4になったが、左半身麻痺で、車椅子生活から自立して歩行することは難しく、家族の介護に関する負荷は変わらなかった。特に妻の担う負担が大きく、母自身もそのことを心配していた。
妻の体調にも影が差しはじめ、施設への入所やこれまでとは違った介護サービスのメニューをいつも考えていた。
幸い昨年9月に、自宅から徒歩3分で行ける場所に特別養護老人ホームが新しく開業してして、今年に入ってから、妻と見学に行った。区内の特別養護老人ホームは基本的にどこも満員でウェイティング状態で、ケアマネージャーからは、施設の入所を考えるなら、まずは申し込むことがスタートで、申し込んでおかないと、いつ入所の順番が回ってくるかは分からないと言われていた。
新築して開業した施設だけあって、見るものは全て新品で、部屋やお風呂も新しくてピカピカで、清潔感が感じられた。さらには、開業したばかりなので、スタッフも学びながらの手探り状態で、いきなり満室まで受け入れるのではなくて、身の丈に合わせて少しずつ募集して受け入れ、入所者を増やしているということだった。
説明してくれた相談員の方も感じがよく、同じ申し込むならここに申し込んでおこうということで、母にも話して申込書を作成した。
すると幸運にも、2か月後に入所できるという連絡が自宅に届いた。母にとって、そして家族にとって、新しいステージへの扉が開くことになった。